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日本語を大切にする。
2022-07-11

齋藤孝(明治大学文学部教授)
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人間の考えは言葉からできている。
言葉が人間の思考を決める。
つまり、日本人にとって
母語である日本語が
どれだけできるかが、
どれだけ深く、
そして速く
思考できるかを決める
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日本語は、漢字・ひらがな・カタカナがあり、世界的に
学ぶのが難しい言葉とされております。

雨という言葉だけでも英語では「RAIN」くらいしかありませんが、
日本語には1200種類あるそうです。

いくつか挙げてみますと、叢雨(そうう、むらさめ)・白雨(はくう)・
黒雨(こくう)・愁雨(しゅうう)・麦雨(ばくう)・静雨(せいう)
迅雨(じんう)・瞑怒雨(めいどう)・沙雨(さう)・香雨(こうう)
漫ろ雨(そぞろあめ)・青葉雨(あおばあめ)・天泣(てんきゅう)
などいろいろあります。

だから、ネイティブな日本人でないと、日本語の奥深さはわからない
のではないかと言われています。

だから、日本語が大切なのです。



また、何か考えるときに、普通の多くの日本人は日本語で考えます。
だから、日本語での語彙力などはとても大切なのです。

にもかかわらず、小学校のころから「英語」を学ばせることが始ま
りました。

英語も大切でしょうが、まずは日本語をしっかりと学んでからでも
遅くないのです。結局90%くらいの人は、ほぼ英語を使わずに人生
を送っていけるのです。にもかかわらず10%の方のために、日本語
を学ぶ機会を犠牲にしてしまう。
英語で仕事をする人、英語で生活をする人は、必要に迫られて勉強
しますから、わざわざ小学校から始める必要はないと思います。

日本語がしっかり頭の中にあるから、深く速く思考することができ
るのです。
数年前から始まった、小学校の英語の授業。これによって、多くの
日本人の思考が遅くなり、浅くなるのでしょうね。残念ですね。
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